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執筆者の写真岡﨑幸治

10年前、人生どん底期の始まり 第2話

更新日:2023年11月18日


逃避


メンタル崩壊してしまった私は、会社目前で引き返し、スマホの電源を切って福島駅に戻りました。



そこからとりあえず東北本線に乗って郡山駅で一旦下車。



駅のベンチに座り、これからどうしようかとしばらくの間うなだれていました。



時間だけが刻々と流れ、次第にお昼に近づいてきました。



ベンチで母が作ってくれた弁当を食べ、



もうこの弁当箱も使うことはないだろう…



そう確信して、空の弁当箱を駅のゴミ箱に捨てました。



そして、再び東北本線に乗って東京へ。





手紙 ~拝啓 十五の君へ~


さて、話は少し変わりますが、私は約1年の間に4社の正社員を短期で離職しました。



会社を辞めるたびに今まで少しずつ培ってきた自信はボロボロになっていきました。



そんな渦中で、よく聞いては涙が止まらなかった曲がありました。



その曲とは、アンジェラ・アキさんの、



手紙 ~拝啓 十五の君へ~



比較的若い方は合唱コンクールなどでお馴染みの曲かもしれません。



この曲がどういう曲なのか、簡単に説明します。



15歳の思春期真っただ中で、アンジェラ・アキさんはご自身が『ハーフ』だという

理由で、周囲からいじめられ苦しい思いをしていました。



田舎で周囲にほとんど理解者がいなかったアキさんが、

ワラをもすがる思いで30歳になった自分に苦しい胸の内をしたためた手紙を送る、



そして、30歳の自分が15歳の自分自身に励ましの手紙を返す



ざっくり言えばこんな感じです。



今改めて歌詞を読んでも、序盤こそネガティブですが、

中後半は一転ポジティブな曲調に変わります。





なぜこの曲を当時頻繁に聞いていたのか


実際のところ、この曲を聴き始めたきっかけというものは今でもよく覚えていません。



普段の私であればあまり聴かないジャンルの曲であり、アーティストでもありました。

なぜこの曲と出会ったのか」この点だけは未だに謎のままです。



ただ、ひとつ言えることは、私はこの曲をその時の自分と重ねて、

かつ、「少し違った解釈」をしながら聴いていました。



少し違った解釈、それは、




“15歳の頃の私、双極性障害の症状は出始めていたものの、

勉強に部活にプライベートに、そして未来に希望を持つことができていた15歳の自分に、



まさに人生のどん底まで転げ落ち、苦しんでいる姿をどのように伝えればいいのか、



未来に希望を抱いていた15歳の自分にどう説明し、いいわけすればいいのか、



15歳の自分に『30歳はもっと大変なことになってるよ…』



なんて言えるわけがない…”




そんな風に悲観的に解釈をして、何度も何度も聴いては人生に嘆き苦しんでいました。




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第2話 完


次回第3話(最終話)に続く・・・

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